大人は楽しい

カテゴリ:本の周辺( 64 )




人面ライオンにまつわる72の考察

オカルト系雑誌をめくったら
「イスラム圏の某国に現れた謎の人面生物!!」
という、うさんくさすぎてマイナスイオンが大量に出るような記事が載っていた。

何でも、イスラム圏に潜入している調査隊(人面生物よりそっちのほうが存在が怪しいわ)から人面ライオンの写真が送られてきたのだという。

「どうせほんのちょっとだけ人間くさい顔のライオンなんだろ」
と思いながら写真を見て、驚いた。

人間くさいなんてもんじゃない。
顔の毛はほとんどなく、目の上には眉毛らしき黒い毛があり、鼻は低く、口は小さい。
さらには顔の周りに黒っぽい毛が生えており、髪の毛に見える。
どう見てもライオンには見えない。完全に人面である。
写真の画質は悪いが、合成ではなさそうだ。


惜しむらくは、その写真に首から上しか写っていないこと。
つまり、人間みたいな顔だけを見せられて「これは人面ライオンだ」と言っているわけである。


普通は「人面」のほうに細工をするものだが、まさか「ライオン」のほうが嘘だったとは。
逆転の発想ですな。
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by uso8000000 | 2009-04-15 20:25 | 本の周辺

本屋から景気を見る

出版不況といわれて久しいですが、出版業界は世の中の好不況には左右されにくい業種です。

読書ほど費用対効果の高い娯楽もそうないですもんね。


とはいえ、ジャンルごとに見ると景気の影響を受けるものもあります。


旅行誌。
あんまり変わらない。円高で海外に行く人と不況で国内旅行に切り替える人の両方がいて、バランスがとれるのかな。

車&バイク誌。
意外とあまり変わらない。車は売れないみたいだけど、カー雑誌の読者って買わない人のほうが多いんだよね。見るだけで楽しむもの。
住宅情報誌も同様。

児童書。
これが一番売れ行きが落ちる。
「お金ないから」と言って絵本を買い控えるみたい。自分の楽しみのためのお金は削りにくいけど、他人に節約を強いることは簡単だからね。

就職書&資格書。
「必ず合格!エントリーシートの書き方」「行政書士過去5年問題集」みたいな本。
これが飛ぶように売れる。出版社の人も「今年はすごい売れ行きです」とびっくりしていた。
不況の影響をもろに受けるのは求職中の人たちだからね。今年の大学3年生は例年になく必死らしい。
そりゃあ新聞やテレビであれだけ内定切りや派遣村のニュースやってたらね。
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by uso8000000 | 2009-03-22 19:44 | 本の周辺

初春の読書感想文

最近読んだ本。
かつおもしろかった本。


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 アントニイ・バークリー『毒入りチョコレート事件』

80年以上前に書かれた、ミステリの教科書的作品。
つくりの巧妙さのわりに知名度が低いように思う。もっと評価されてもいい。
二転三転どころではない。五転六転する推理。
物語のおもしろさは(今読むと)今ひとつかもしれないが、少なくともホームズなんかよりはずっと上。


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 青空大地『昆虫探偵ヨシダヨシミ』

昆虫からの依頼をかなえる探偵のお話。とにかくばか。
不条理で、ちょっと知的で、でもすごくばか。
かつて昆虫少年だった身にはすごくいい。


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 佐々木倫子『チャンネルはそのまま!』

テレビ局記者の話。『Heaven!』のような味わいのコメディ。
まだ世界があたたまりきっていない感じがするので、これからもっとおもしろくなっていきそう。



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 楳図かずお『漂流教室』

小学校がまるごと未来に飛ばされる。そこは生物の死滅した世界。
みんなで力を合わせて危機を乗り越え……、というありがちな展開にはなりそうでならない。
飢餓、疫病、裏切り、策略、未知なる敵、発狂、殺しあい。これでもかと襲いかかる困難。そしてばったばったと仲間が死んでゆく。
息もつかせぬ展開。
いやあ、楳図かずおをなめてました。これはすごい。ぐわしっ!!



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 みうらじゅん・伊集院光『D.T.』

D.T.とは、「童貞じゃないけど童貞の心を持った人」のこと。
その魅力を存分に語り合った対談。共感することだらけ。
みうらじゅんの勝手な決めつけと妄想はほんとにおもしろい。大いに笑った。



e0025267_16454264.jpg
 敷村良子『がんばっていきまっしょい』

映画化もされた青春ボート小説。
文章はぜんぜんうまくないし構成も下手なんだけど、それが若々しい登場人物たちと妙に合っている。疾走感抜群。
不思議と力のある小説で、ぐいぐい読まされてしまった。



e0025267_16455441.jpg
 のり・たまみ『へんなほうりつ』

「死んではならない」「強盗や殺人を犯すときには防弾チョッキを着てはならない」「別荘所持者は税金を納めること。ただし生活保護を受けている者は減免する(これは日本の法律)」
本当にへんな法律を次々と紹介。が、そこから発想を広げたり著者独自の視点を加えたりということがまるでない。素材はすごくいいのになあ。



e0025267_1646832.jpg
 東野圭吾『容疑者Xの献身』

東野圭吾はけっこう当たり外れがあるんだけど、これは文句無しにすごい小説。
ラストは身震いした。ありえない展開だけど、とんでもなく緻密な構成。
直木賞受賞も当然。



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 俵万智『プーさんの鼻』

シングルマザーとなった俵万智の歌集。
子どもが生まれて一変した世界の見方を、細やかな言葉でつづる。
美しい短歌に触れると、自分もその感じ方の一端を味わえるような気がする。



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 西原理恵子『この世でいちばん大事な『カネ』の話』

子ども向けの本なので、笑いどころはない。ただ、漫画には描かれていないサイバラの生い立ちが書かれているので、興味を惹かれた。
「才能がある=金が稼げる ということ」「他人が自分のことを教えてくれる」とか、感心する記述もちらほら。

この理論社の『よりみち!パンセ』シリーズは、他にもみうらじゅんとかバクシーシ山下とかおもしろい人が書いているんだけど、ターゲットを子どもに設定しているせいで一般の人が手に取ってくれない。
子どもにはみうらじゅんやサイバラのおもしろさがわからないと思うんだが。
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by uso8000000 | 2009-02-26 16:50 | 本の周辺

ジコマン検定

最近はジコマン検定がいっぱい作られていますね。

ジコマン検定とは今僕が作った言葉で、持っていても進学にも就職にも役立たない、そして誰も本心から「すごいね」と言ってくれない、単なる自己満足に過ぎない検定試験のことです。

ジコマン検定の先駆けとなったのは2004年にスタートした「京都検定」ですが、これはジコマン検定には含みません。
なぜなら、これは進学にも就職にも役立ちませんが、観光PR効果があったからです。
京都検定を持っている人は得をしませんが、京都観光協会は儲けました。
ジコマン検定とは、主催者だけが検定料で儲ける、それだけのものでなくてはなりません。

当然、持っていると就職などで有利になる英語検定や秘書検定は含みません。
「時刻表検定」などは何の役にも立ちませんが、これもジコマン検定には含みません。なぜならこれを受験する人は「何の役にも立たないのはわかってるけど、暇つぶしにやってみっか」ぐらいの気持ちで臨んでいるからです。

・持っていても何の役にも立たない
・検定自体が業界の振興に役立たない
・受験者は合格すれば満足して自慢したくなる
・傍から見れば、心からどうでもいい

この4要件を満たす検定試験こそが、「ジコマン検定」と呼ばれるのです。



eco検定
ジコマン検定の代表といえばこれでしょうね。正式名称は環境社会検定試験。
これぞ自己満足の極み。
この検定に合格するだけで、「環境問題に強い関心を抱いている問題意識の高い自分」を見事に演出することができます。
実際に環境保全に取り組んでいる企業に就職するときには屁の役にも立たなさそうなところが魅力です。

面接官「なにか資格などは」
受験者「はい。eco検定を」
面接官「あー……。あれね……。最近はあんなのもあるみたいですねぇ(鼻で笑う)」
受験者「あのー。何か問題でも……」
面接官「いえいえ。いいと思いますよ、ああいうのも。方向性はともかく、勉強しようという向上心は大事ですしね。役に立つかどうかはさておき(鼻で笑う)」

みたいな会話が予想されます。


きもの文化検定
これもジコマン検定の一種でしょうね。
きもの文化検定は、「きもの」やきものにまつわる「歴史や文化」についての知識の習得を通して、「きもの文化」への理解を深め、もっと「きもの」に親しんでいただくことを目的としています。きもの文化検定は、「きもの」やきものにまつわる「歴史や文化」についての知識の習得を通して、「きもの文化」への理解を深め、もっと「きもの」に親しんでいただくことを目的としています。(公式HPより)

わずか2文の中に10個も「きもの」が出てきます。
きものに関係することはわかってるから、そんなに主張しなくていいよ。

きもの文化への理解を深めたいなら、別に検定受けなくてもいいじゃない。
混同されそうですが、日本和装教育協会 1級技能認定は着付けを教えてくれます。着付けのうまい人は、それだけで食っていけます。
一方、「きもの文化検定」を持っている人はあくまで「知識はすごい人」です。おまちがえないように。


日本語検定
日本語検定は,小学生から社会人まで,それぞれの生活環境と発達段階に応じて取り組むことができます。(公式HPより)

この説明を読むかぎり、どうやら外国人に向けた検定ではないようです。
この検定に通った人、やっぱり誰かに自慢するんでしょうか。そのとき恥ずかしいと思わないのでしょうか。
「俺、日本語検定2級持ってるから、日本語上手なんだぜ!」って言うんでしょうか。臆面もなく言うのでしょうか。
イギリス人が英語検定を受けているのを見ても「なんでやねん」と思わないのでしょうか。
日本に生まれて日本で育った以上、「できて当たり前」だということに気づいてもらいたいものです。


イベント検定
企業や中央官庁、自治体などでイベントの発注業務や管理・調整等を行うためには、イベント専門家としての実務経験はなくとも的確なオリエンテーションを行って、より適切で効果的なイベントを実施する「イベントについての体系的な基礎知識」を持つ人材が必要です。こうした人材の養成を目的として、平成9年に創立されました。(公式HPより)

平成9年創立。ばかみたいな名前のわりに、意外に歴史のある検定試験です。
イベントといってもガーデンバーベキューパーティーからオリンピックまで実に多種多様だと思うのですが、すべて「イベント」でひとくくりにしてしまう力強さに魅力を感じます。

誰かがイベントを開きたいと思います。そこに「僕、イベント検定に受かりました!」という人が現れます。彼に対してどんな気持ちを抱くでしょうか。
「それは頼りになるなあ、すべて君に任せよう!」でしょうか。
「頭堅そうだなあ。臨機応変に対応できなさそう」でしょうか。
とりあえず文化祭の実行委員をやるにはお似合いの検定だと思います。


DIYアドバイザー資格試験
これはバカですねえ。
DIYとは、「Do It Yourself」の略。身の回りのことは全部自分でやってしまえ、という意味ですね。
DIYアドバイザーって何なんでしょうか。日曜大工をしている人の横に付き添って、「あ、それ違うよ。こうした方がいいよ」ってアドバイスする仕事でしょうか。
それDIYじゃないじゃん。
ネタみたいですが、大マジメな資格みたいです。


日本常識力検定
これもジコマン度の高い検定ですね。
とりあえずお見合いの場では「日本常識力検定1級持ってます」と言わない方がいいと思います。常識を疑われるから。


家庭菜園検定
出ました、キングオブジコマン!
これを、ジコマン検定1級に認定します!
バカもここまでいくと清々しいですね。
家庭菜園なんて趣味でやってることなんだから、「いい汗かいておいしい野菜がとれたから家庭菜園1級!」ってことでいいじゃない。
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by uso8000000 | 2008-10-14 05:28 | 本の周辺

だまし絵さん

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「ku:nel (クウネル)」という雑誌の11月号の表紙。


一瞬、「さかさにしても人の顔」の人かと思った。


表紙をさかさにしたけど、もう一人は見つけられませんでした。
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by uso8000000 | 2008-10-10 04:11 | 本の周辺

イキガミと生活維持省

間瀬元朗の漫画「イキガミ」が星新一のショートショート「生活維持省」に酷似しているとして、星新一の次女マリナさんが小学館に抗議していました。
星新一公式サイト

星新一のファンであり、「イキガミ」は1巻の途中で読むのを辞めた僕からすると、「抗議するのもあほらしい」と思います。

たしかに似ています。
パクったといえばパクリかもしれません。
でも偶然似ることがないほどのアイデアでもありません。

星新一の「生活維持省」は僕も大好きな作品ですが、この作品の価値は「国が計画的に国民を殺す」というアイデアだけにあるわけではありません。
(リンク先の星新一公式サイトで、「生活維持省」の全文を読むことができます。3ヶ月限定)
この作品の魅力は、なんといってもその穏やかな雰囲気。
殺人と平和、殺人とお役所仕事、その対比のおもしろさこそが最大の魅力だと思います。
「イキガミ」にはそれがありません。
死を前にした当人はあわてふためきパニックに陥り、非常識な行動に出ることもあります。
周囲の人間も同様。


死さえもドライに笑い飛ばすユーモアのセンスはそうそう真似られるものではありません。
仮に「イキガミ」が「生活維持省」のパクリだったとしても、「生活維持省」の価値が落ちることはないし、「イキガミ」が「生活維持省」を超えることもできないでしょう。

「へえ。似た漫画があるんだ」と受け流してしまえばよいと思います。
星新一が存命だったらきっとそうしたことでしょう。
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by uso8000000 | 2008-09-21 20:00 | 本の周辺

出し忘れた読書感想文

最近読んでおもしろかった本

e0025267_5283413.jpgオノ・ナツメ「not simple」
日本人の描く漫画じゃないように思える。
洗練された上質の映画みたい。
変な絵だけど不思議にうまい。
ストーリーにも寸分の狂いもない。
この人の他の作品にも手を出したが、う〜ん……。
BL漫画を描いていたらしいが、そんな匂いがぷんぷんする。

e0025267_5314896.jpg西原理恵子「できるかな V3」
単行本で買って読まずに置いてて、それを忘れて文庫でも買ってしまった。
それでも惜しくないぐらいに笑った。
「脱税できるかな」は白眉。
むちゃくちゃおもしろい。どこまでほんとかわからんが。


e0025267_5411130.jpg吉村仁「素数ゼミの謎」
子ども向けの科学入門書だが、大人のほうが楽しめると思う。
セミの生態から地球の歴史、素数の性質までが浮かび上がってくる。
科学のおもしろさをダイナミックに伝える良書。




e0025267_5445688.jpgパオロ・マッツァリーノ「反社会学講座」
読み物として一級品だし、主張も個性的かつ鋭い。
論文にもユーモアがなくては。
疑う心を育ててくれる。当然この本を読むだけではだめだが。
しかしこの著者、何者なんだ。イタリア人ではなさそうだが。



e0025267_549120.jpg「27人のすごい議論」
ここ十年ほどの「日本の論点」に掲載された論文の中から、今でも新しい意見を選抜したもの。
外来生物は受け入れるべき、リサイクルは環境を破壊する、産学連携は国を滅ぼす、民衆政治が国をだめにする……。
質の高い議論が多かった。対立する意見も載せているのがありがたい。


e0025267_5531437.jpg安野モヨコ「ハッピー・マニア」
なんてこった。こんなおもしろい漫画を今まで読まずにいたなんて。
ギャグも笑えるし、登場人物の配置バランスも良い。
女の、恋愛に対する憧憬をうまく表現している。
この疾走感たるや。読んでいて気持ちが良くなる。



紹介した漫画はすべて女性漫画家の作品だな。
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by uso8000000 | 2008-09-20 05:43 | 本の周辺

目も当てられません

本屋で立ち読みして、本を元の棚に戻さない人。

多いです。

平台が散らかっております。

児童書コーナーなんか目も当てられません。

でも書店員をある程度やっていると、そんなことはもうなれっこなんです。



 腹が立つのは

・就職活動本コーナーの「一般常識問題集」
・育児コーナーのしつけの本
・インテリアコーナーの収納テクニックの雑誌


せめてこうゆう本は読んだら元あったところに戻してくれよ。
こういう本が散らばっているのを見ると、怒りを通り越して笑ってしまいます。

『頭のいい子に育つ4歳からのお片づけ』が投げ出されているのを見たときは、ウケ狙い?と思いました。

【己の欠点は見えている。だが改善の手段が適切でない。なので結果が伴わない】



 岡田斗司夫が
「ダイエットに成功しました。痩せているって素晴らしい。いいことだらけです。これまでずっと口を聞いてくれなかった娘が、私が痩せてからは『パパかっこよくなったね』と普通に話してくれるようになりました」
と自慢げに語っていました。

 それを聞かされたデブ代表の伊集院光が
「それは、あんたが痩せるより先に娘さんの性根を直したほうがいいよ」
と言っていました。

【欠点を見誤っている。だから改善の手段は適正でない。だが結果は得られた】
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by uso8000000 | 2008-08-30 01:45 | 本の周辺

出版制度革新

 「出版業界にもっと一発屋を!」


 作家デビューまでの敷居を下げてみてはいかがでしょう。

 出版社は新人賞を催していますが、数百もの応募作の中から、本になって世に出るのはたいてい一作。
 他はおもしろくても「次回に期待」ということになります。

 これを、一定の水準に達していればいくらでも出版するようにするのです。
 現在新刊として出版されている本の平均以上の水準であれば、どんどん本にしてしまいましょう。
 さすれば、平均が上がってゆくので本はおもしろくなる一方です。
 素人でも、一生に一作だけ書くのならばおもしろいものが書けるのではないでしょうか。

 逆に、プロの作家の作品であっても、市場の平均以下であれば出版させません。頑としてさせません。
 いますよね、名前だけで売れている作家が。
 数百冊の著作を持っているけどほとんど同じパターンのくりかえしの人が。
 名前は出しませんけど。

 つまり、プロと素人が同じスタート地点に立つわけです。
 プロであろうと素人であろうと、おもしろいものを書けば本にしてもらえる、そうでなければボツ。
 プロが素人より優位に立つのは、技巧的に熟達しているという点だけです。


 さあ、素人の本がどんどん書店に並びます。
 プロの本はそう多くありません。

 書店にやってきた人は、どこで本を選ぶのでしょうか。
 タイトルで選ぶ。それは今までと同じです。
 著者名で選ぶ。これができなくなります。だってほとんど知らない名前なんですから。
 じゃあどうするか。
 出版社名で選ぶのはいかがでしょう。

 今までは「この前この作家の本を読んでおもしろかったから、この人の別の作品を読んでみよう」という選び方をしていました。
 今度からは「この出版社の作品にはハズレが少ないからこれにしよう」という選び方をするのです。


 結果、つまらない作品を出している出版社はつぶれます。
 出版社は、著者名でなく本の内容で勝負しなければならないので、これまで以上に編集者の目利きが重要となります。

 作品レベルが上がる、編集者の目が肥える。
 おお、いいこといっぱいじゃないですか。

 実現性は低いですが、案外いいんじゃないでしょうか。


 と、真剣に考えたのですが、ここまで書いてふと気づきました。


 上に提案した制度って、今のケータイ小説市場がやってることなんだよな……。

 やっぱりだめかぁ。
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by uso8000000 | 2008-08-27 20:51 | 本の周辺

カテゴライズ

大学生の男女が血液型の話をしていた。

女の子が「血液型の本とか読むと、ああ当たってるわと思う」と実の無いことを言い、
男の子は「血液型と性格には相関性がないんだよ。ああいう本には誰にでもあてはまるようなことしか書いてないから」とそれ百遍くらい聴いたことあるよって言いたくなるようなことを語っていた。

さらに男の子は「日本人はカテゴライズするのが好きやから血液型で分けたがるんだ」と言っていた。
自分が国籍でカテゴライズしていることには気づいていないのだ。
その男の子はメガネをかけていたんだけど、メガネの人ってそういうことあるよね。



とにかく血液型の本が売れている。
『B型自分の説明書』なんて、たぶんほとんどの人が思っている何倍も売れている。
職業作家がどれだけおもしろい本を書いても、「B型は一人でいるのが好き」には及ばない。

類似本も多い。Amazonで調べてみた。
『自分も知らないB型の正体』
『「だから、B型だ」って言うな!』
『B型人間の頭の中』
『血液型バイブル B型の事情』
『B型で悪いか!』
『B型女の取扱説明書(トリセツ)』
『B型のオンナ』
『B型わたしの通信簿』
『B型のルール』
『だからB型は嫌われる!?』
これ全部、今年に入ってから出版された本。
去年の出版界には「品格」風が吹き荒れたが、今年は血液型である。

個人的には血液型に興味は無いので、血液型の話をされると困る。
前述の彼のように
「血液型診断に科学的根拠は無い。そもそも人間をたった4つに分けることができるはずがない」
なんてことを言うのも大人げないし、かえって血液型を気にしているみたいで嫌なので
適当に受け流している。

血液型で性格がどうのこうのと言うのは、別にかまわないと思う。
まだ性格との関連性が科学的に証明されていないだけで、ひょっとしたら関係あるのかもしれない。これは「『ホクロの位置と知能の高さには相関性がない』と科学的に証明されたわけではない」というのと同じぐらいの価値しか持たないが。

問題なのは、血液型の話をする人が無自覚であることだ。
世の中には「A型だから几帳面」の類の話が、反吐が出るほど嫌いな人も少なからずいる。言うことすらばかばかしいから言わないだけで、血液型の話もういいよと思っている人はいっぱいいる。
そういう人に向かって「君ってB型っぽいよね」というのは、初対面の相手にどぎつい下ネタを言うのと同じだということを理解してほしい。
初対面で「君のセックスってすごく丁寧そうだよね」と言いますか?
言わないよね。
普通は、「どんな人がタイプ?」とか「ああいう服装、すごく好き」とか当たり障りのないところからはじめて、この人は下ネタが通じる相手だなと判断してから口にするよね。

血液型の話をするのはそういうことだということを認識してほしい。
ところかまわず血液型トークをする人よ、いきなり自分の性癖を赤裸々に語りだした人を見るような目で見られているということに気づいてください。



ところで、これも二番煎じ本なんだけど、ちょっと趣向を変えて
『ひとりっ子の取扱説明書』『長女の説明書』なんてのもある。
これは売れないだろうなあと思っていたら、案の定売れていない。

「B型はマイペース」は無責任だからおもしろい。
でも「長女は過去をひきずりやすい」なんていうのは生々しすぎる。
「あなたはこういう環境で育ってきたから、そんな行動に出るのよ」
誰も説教はされたくない。
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by uso8000000 | 2008-08-12 11:12 | 本の周辺

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